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論文

Continuous data assimilation of large eddy simulation by lattice Boltzmann method and local ensemble transform Kalman filter (LBM-LETKF)

長谷川 雄太; 小野寺 直幸; 朝比 祐一; 伊奈 拓也; 今村 俊幸*; 井戸村 泰宏

Fluid Dynamics Research, 55(6), p.065501_1 - 065501_25, 2023/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Mechanics)

格子ボルツマン法(LBM)に基づくラージエディーシミュレーション(LES)に対するデータ同化の適用性を調査した。2次元等方乱流の観測システムシミュレーション実験を行い、空間的に疎かつノイズを含む観測を用いてナッジング法及び局所アンサンブル変換カルマンフィルタによるデータ同化の精度を検証した。LETKFの利点として、ナッジングで必要となる空間補間及び巨視的量(流体密度及び流速)からLBMの速度分布関数への変換を必要としないことが挙げられる。計算条件として$$256times256$$格子及び10%の流速観測ノイズを設定した実験では、64アンサンブルのLETKFは$$8times8$$の観測点(計算格子点数に対して0.1%程度)でも観測ノイズよりも小さい誤差を示した。これは、ナッジングで同様の精度を示すのに1桁程度多くの観測点数を要する精度である。さらに、LETKFでは観測点数の不足はエネルギースペクトルの振幅には影響せず、スペクトルの位相誤差のみに影響することが確認された。以上の結果により、LETKFは、空間的に疎かつノイズを含む観測を用いた2次元のLBM計算のデータ同化に対してロバストかつ高精度であることが示された。

論文

格子ボルツマン法と局所アンサンブル変換カルマンフィルタ(LBM-LETKF)による3次元乱流データ同化

長谷川 雄太; 小野寺 直幸; 朝比 祐一; 井戸村 泰宏

第36回数値流体力学シンポジウム講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2022/12

格子ボルツマン法と局所アンサンブル変換カルマンフィルタ(LBM-LETKF)による乱流のアンサンブルデータ同化をGPUに実装し、精度の検証を行なった。32GPUを用いて、格子点数2.3$$times10^{7}$$、アンサンブル数32の条件で、3次元角柱周りの流れ対してデータ同化実験を実施した。本実験におけるデータ同化の時間間隔は、カルマン渦周期の半分に設定した。精度として、揚力係数の誤差(normalized mean absolute error; NMAE)を測定したところ、データ同化なし、ナッジング法(より単純なデータ同化手法)による同化、およびLETKFのそれぞれにおいて、誤差は132%, 148%、および13.2%であった。これにより、観測頻度が低い本計算条件においては、ナッジング法のような簡易な手法では解に系統的な遅れが現れてデータ同化の精度を保つことができない一方で、LETKFでは良好なデータ同化精度を示すことが確認できた。

論文

Differential pressure changes of a high airflow-type HEPA filter during solvent fire in reprocessing facilities

田代 信介; 内山 軍蔵; 大野 卓也; 天野 祐希; 吉田 涼一朗; 阿部 仁

Nuclear Technology, 208(7), p.1205 - 1213, 2022/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

再処理施設の溶媒火災事故時の高効率粒子除去エア(HEPA)フィルタの目詰り挙動を調べた。本研究では、30%リン酸トリブチル(TBP)/ドデカン混合溶媒ならびにドデカンの燃焼速度と国内の実施設の換気系で用いられている多風量型HEPAフィルタの差圧変化を測定した。この混合溶媒の燃焼の初期段階では主にドデカンが、後期段階では主にTBPが燃焼することを確認した。また、混合溶媒燃焼の後期ではHEPAフィルタの差圧の急激な増加が生じることが分かった。浮遊粒子の経時的な放出割合において、未燃の粒子成分(TBP, TBPの分解による劣化溶媒ならびに無機リン化合物(P$$_{2}$$O$$_{5}$$))の割合の経時的な増加がフィルタの急激な差圧増加に影響したものと考えられる。混合溶媒燃焼時にHEPAフィルタの急激な差圧増加に至る前までの、差圧とHEPAフィルタへの浮遊粒子の負荷重量の関係を表す実験式の導出を行った。

論文

放射線遮へいガラスの微小塑性挙動に及ぼすレーザー照射の影響

涌井 隆; 山崎 和彦*; 二川 正敏

実験力学, 22(2), p.96 - 104, 2022/06

高放射化物のレーザー溶断技術の開発の一環として、放射線遮へいガラス及び無鉛ガラスに対してパルスレーザー照射試験及び押込み試験を行った。鉛含有量が低いガラスに比べ、鉛含有量が高いガラスの損傷が大きく、損傷発生の閾値が低かった。押込み試験結果を基に、カルマンフィルタ及び有限要素を組み合わせた逆解析により、ガラスの微小塑性挙動を表す材料構成式の定数を同定した。流動応力は、鉛含有量の増加とともに低下し、レーザー照射により低下した。一方、塑性流動抵抗値は、鉛含有量の増加とともに増加し、レーザー照射により増加した。非照射及び照射領域における破壊エネルギーとき裂先端周りの塑性領域寸法を実験結果を基に算出した。それぞれの値は、鉛含有量の増加とともに減少し、レーザー照射により低下した。

論文

二次元格子ボルツマン法に対する局所アンサンブル変換カルマンフィルタ(LETKF)のGPU実装

長谷川 雄太; 小野寺 直幸; 朝比 祐一; 井戸村 泰宏

計算工学講演会論文集(CD-ROM), 27, 4 Pages, 2022/06

局所アンサンブル変換カルマンフィルタ(LETKF)および格子ボルツマン法(LBM)を用いたアンサンブルデータ同化のGPU実装を行った。D2Q9 LBMによる二次元等方性乱流を対象として、最大32アンサンブルで性能測定を行った。LETKFの計算コストは、8アンサンブルまででLBMと同程度であり、それ以上の大アンサンブル数においてはLBMよりも高くなった。32アンサンブルにおいて、1同化サイクルあたりの所要時間はLBMで5.39ms、LETKFで28.3msであった。これらの結果から、3次元LBMの実用計算に本手法を適用するためにはLETKFの更なる高速化が必要であることが示唆される。

論文

Formation of Type A glassy cesium-bearing microparticles from HEPA filter materials in Unit 3 during Fukushima Dai-ichi NPS accident; From viewpoint of similarity in silicate glass composition

日高 昭秀

Proceedings of 2021 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2021) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2021/10

福島事故時に放出されたType Aガラス質Cs含有微粒子の生成機構として、3号機の水素爆発時に非常用ガス処理系のHEPAフィルタ材(グラスファイバ: GF)が溶融・微粒化した可能性を指摘した。本検討では、EPMAを用いてType Aを覆うSiO$$_{2}$$とGFの構成元素を調べた。その結果、両者の元素は、炉内で生成してHEPAフィルタに運ばれた微粒子中に含まれていたと考えられるCs, Fe, Snを除き、ほぼ一致していた。また、高真空下でGFにEPMAの電子線を照射すると、数ミクロンの球形粒子が容易に生成した。これらはType Aが水素爆発の火炎で生成したことを強く示唆している。さらに、水素爆発直後に重力ダンパが閉じて、ダンパ前が亜真空、ダンパ後が大気圧となって粒子表面温度やSiO$$_{2}$$表面張力に差があったことが球形と非球形の微粒子を生成させた可能性を示し、Type Aの生成機構を詳細化した。

論文

Cs含有微粒子はいかに生成したか?; 学際研究者の推理

日高 昭秀

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 63(9), p.679 - 680, 2021/09

福島第一原子力発電所事故時に放出されたタイプA難溶性Cs含有微粒子(以下、Cs微粒子)の生成機構について、様々な議論がなされてきた。筆者は、3号機の非常用ガス処理系のHEPAフィルタが水素爆発時に溶融して微粒化により生成したと考えてきたが、2020年11月に同フィルタ室が解体され、その是非がまさに確認されようとしている。本稿では、筆者が考える生成機構について紹介するとともに、現在、原子力規制委員会で行われている福島事故の分析に係る検討会で、まもなく明らかになる同フィルタの解析結果に対する期待を述べる。筆者の仮説が正しいとした場合、Cs微粒子の生成は、まさに原子炉側と環境側の学際領域で起きており、生成機構解明が遅れた一因となったと考える。Cs微粒子の生成を防ぐためには、水素爆発の防止はもちろん、HEPAフィルタに対して何らかの燃焼防止対策を講じることが望まれ、それによって原子力発電所の安全性がさらに向上することが期待される。

論文

Polarization analysis for small-angle neutron scattering with a $$^{3}$$He spin filter at a pulsed neutron source

奥平 琢也; 上田 祐生; 廣井 孝介; 元川 竜平; 稲村 泰弘; 高田 慎一; 奥 隆之; 鈴木 淳市*; 高橋 慎吾*; 遠藤 仁*; et al.

Journal of Applied Crystallography, 54(2), p.548 - 556, 2021/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:33.1(Chemistry, Multidisciplinary)

$$^{3}$$Heスピンフィルタを中性子スピン解析子として使用することにより、パルス中性子源での中性子小角散乱実験において、偏極解析を行うことに成功した。本実験に使用した$$^{3}$$Heスピンフィルタは中性子小角散乱実験を行うために十分な立体角をカバーすることができ、$$^{3}$$He偏極緩和時間も数日と長く、これは実験を完遂するために十分な性能である。水素原子による非干渉性散乱は非常に大きく、試料の組成から計算によって非干渉性散乱量を見積もる試みが行われていたが、正確に非干渉性散乱量を決定することは難しかった。しかし本研究では試料内での中性子の多重散乱を考慮した偏極解析実験を行うことで、干渉性散乱と非干渉性散乱を正確に分離することが可能となった。現在までパルス中性子源での中性子小角散乱では、偏極解析の手法が確立されていなかったが、本成果によって、様々な種類の試料に対して干渉性散乱と非干渉性散乱を正確に分離することができるようになると予想される。

論文

Development and application of a $$^3$$He neutron spin filter at J-PARC

奥平 琢也; 奥 隆之; 猪野 隆*; 林田 洋寿*; 吉良 弘*; 酒井 健二; 廣井 孝介; 高橋 慎吾*; 相澤 一也; 遠藤 仁*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 977, p.164301_1 - 164301_8, 2020/10

 被引用回数:10 パーセンタイル:79.13(Instruments & Instrumentation)

We are developing a neutron polarizer with polarized $$^3$$He gas, referred to as a $$^3$$He spin filter, based on the Spin Exchange Optical Pumping (SEOP) for polarized neutron scattering experiments at Materials and Life Science Experimental Facility (MLF) of Japan Proton Accelerator Research Complex (J-PARC). A $$^3$$He gas-filling station was constructed at J-PARC, and several $$^3$$He cells with long spin relaxation times have been fabricated using the gas-filling station. A laboratory has been prepared in the MLF beam hall for polarizing $$^3$$He cells, and compact pumping systems with laser powers of 30 W and 110 W, which can be installed onto a neutron beamline, have been developed. A $$^3$$He polarization of 85% was achieved at a neutron beamline by using the pumping system with the 110 W laser. Recently, the first user experiment utilizing the $$^3$$He spin filter was conducted, and there have been several more since then. The development and utilization of $$^3$$He spin filters at MLF of J-PARC are reported.

論文

Measurement of the angular distribution of $$gamma$$-rays after neutron capture by $$^{139}$$La for a T-violation search

奥平 琢也; 清水 裕彦*; 北口 雅暁*; 広田 克也*; Haddock, C. C.*; 伊藤 維久也*; 山本 知樹*; 遠藤 駿典*; 石崎 貢平*; 佐藤 匠*; et al.

EPJ Web of Conferences, 219, p.09001_1 - 09001_6, 2019/12

原子核が熱外中性子を共鳴吸収する反応において、弱い相互作用起因のパリティ対称性の破れが核子間相互作用の最大10$$^{6}$$倍増幅される現象が観測されている。この反応では時間反転対称性の破れにも同様の増幅効果があることが理論的に予言されており、全く新しい手法で未知の時間反転対称性の破れを世界最高感度で探索できる可能性がある。しかし、その増幅率は全ての核種で未知であり、この手法がもつ可能性を具体的に議論できていなかった。本研究ではJ-PARC, MLF, BL04のGe検出器群を用いて、$$^{139}$$La(n,$$gamma$$)反応の角度分布測定を行い、世界で初めて$$^{139}$$Laで時間反転対称性の破れの増幅率を求めることに成功した。この結果を用いて、実験に必要な測定時間を見積もると、偏極率40%のLa核偏極技術、偏極率70%, 79atm・cmの$$^3$$He Spin Filterを用意すれば、1.4日の測定で世界最高感度で時間反転対称性の破れ探索実験が可能であることが判明した。現在原子力機構では高性能な$$^3$$He Spin Filterの開発を行なっており、本発表では$$gamma$$線の角度分布測定の結果、及び共用ビームラインに適用するための$$^3$$He Spin Filterの開発の現状について発表する。

論文

Development of the neutron polarizer for the T-violation search using compound nuclei

奥平 琢也; 奥 隆之; 酒井 健二; 猪野 隆*; 林田 洋寿*; 廣井 孝介; 篠原 武尚; 加倉井 和久*; 相澤 一也; 清水 裕彦*; et al.

Proceedings of Science (Internet), 356, p.029_1 - 029_5, 2019/12

共通技術開発セクションでは、J-PARC物質・生命科学実験施設の大強度中性子を活用するために、偏極中性子デバイスの一つである$$^{3}$$Heスピンフィルターの開発を行なっている。$$^{3}$$Heスピンフィルターの性能評価の一つの手段に、基礎物理分野での応用・評価があり、基礎物理実験も活用している。現在の物質優勢宇宙を説明するためには時間反転対称性の破れが不可欠であり、世界中で時間反転対称性の破れの探索実験が行われている。その一つに偏極中性子と原子核を使用して対称性の破れを測定する方法があり、J-PARCの大強度中性子を用いた時間反転対称性の破れ探索が計画されている。本計画では1eV程度のエネルギーの高い中性子を偏極するための従来にない巨大な$$^{3}$$Heスピンフィルターを開発する必要があり、原子力機構にて開発が行われている$$^{3}$$Heスピンフィルターの性能評価の良い検証となる。現在、偏極率の精度の良い評価システムや$$^{3}$$Heスピンフィルター製作のための真空システムの構築を行い、熱外中性子偏極のための大型スピンフィルターの開発を継続している。本発表では$$^{3}$$Heスピンフィルターの開発の現状について発表する。

論文

市販の大気中放射性エアロゾル捕集用フィルタの表面捕集効率及び流量の安定性の評価

玉熊 佑紀*; 山田 椋平; 岩岡 和輝*; 細田 正洋*; 床次 眞司*

保健物理(インターネット), 54(1), p.5 - 12, 2019/03

原子力事故後の汚染レベルと住民の内部被ばくを知るために、大気中放射性物質濃度測定が求められる。さらに、平常時においては肺がんのリスク因子である大気中ラドン子孫核種の測定も肺線量を評価するために重要である。これらの測定でよく用いられる方法は、フィルタ上に放射性エアロゾルを捕集し、そこから放出される放射線を計測する方法である(フィルタ法)。しかしながら、フィルタ法を用いた測定結果は、使用したフィルタの特性に強く依存することはよく知られており、高分解能かつ長期間の測定を実現するには、適切なフィルタを選択することが重要である。そこで本研究では、日本国内で市販されている6種類のフィルタについて「表面捕集効率(SCE)」と「流量の安定性」を調べた。日本の多くの原子力施設における環境モニタリングでは、セルロースガラス繊維濾紙(HE-40T)が用いられているが、本研究の結果によると、HE-40TのSCEはMerck社製混合セルロースエステル型メンブレンフィルタ(DAWP02500)のそれよりも低いことがわかった。さらに、DAWP02500の流量減衰率は2.9%と評価され、6つのフィルタの中で最も低かった。この結果は、DAWP02500が放射性エアロゾル捕集フィルタとして最も適していることを示唆している。

論文

Visualized measurement of extremely high-speed droplets in Venturi scrubber

堀口 直樹; 吉田 啓之; 阿部 豊*

Journal of Nuclear Science and Technology, 56(3), p.278 - 290, 2019/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

ベンチュリスクラバは微小なエアロゾル粒子を除去するものであり、原子力発電所におけるフィルタ付ベントシステムの構成機器として導入されている。核分裂生成物を含むエアロゾル粒子は、ベンチュリスクラバ内に形成される液滴との衝突により除去されると考えられるが、運用時に想定され得る超高流速条件での液滴データが不足している。本研究は、超高流速条件でのベンチュリスクラバ内の液滴径データの取得とそれによる液滴径評価式の適用性確認を目的とした。まず、超高速微小液滴を観察するため、高解像度高撮影速度の光学系を開発した。続いて水-空気系の模擬試験により可視化計測し、液滴径分布とザウター平均径(SMD)を取得した。既存評価式による予測値と実験値を比較し、気相流速82-250m/sの範囲において抜山-棚沢の式がSMDを良い精度で予測できることを明らかにした。

論文

Generalized formulation of extended cross-section adjustment method based on minimum variance unbiased linear estimation

横山 賢治; 北田 孝典*

Journal of Nuclear Science and Technology, 56(1), p.87 - 104, 2019/01

 被引用回数:4 パーセンタイル:41.24(Nuclear Science & Technology)

線形推定に関する新しい仮定を導入して、拡張炉定数調整法の定式化を行った。なお、拡張炉定数調整法は、設計対象炉心の核特性の分散を最小化することが可能な炉定数調整法である。この定式化は最小分散不偏推定に基づいており、正規分布の仮定を用いていない。この定式化において、拡張炉定数調整法は、調整後の炉定数セットとして無数の解を持つことが分かった。この定式化では、このすべての解を表現できる一般的な式を提示しており、そのうちの解として、従来のベイズの定理に基づいて導出された拡張炉定数調整法と等価な解を含んでいることを示した。更に、この特殊な解では、設計対象炉心の核特性の分散だけでなく、核データの分散も最小化していることを示した。一方で、今回導入した線形推定の仮定はカルマンフィルターと整合しており、同様の方法で、拡張バイアス因子法,従来炉定数調整法,回帰炉定数調整法についても定式化できることを示した。

論文

ベンチュリ管内の水-蒸気二相流挙動に関する研究

上澤 伸一郎; 堀口 直樹; 柴田 光彦; 吉田 啓之

第22回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(USB Flash Drive), 6 Pages, 2017/06

フィルタ付ベントシステムの1つとして、ベンチュリスクラバがある。日本国内では、福島第一原子力発電所事故後の新規制基準の施行以降、ベンチュリスクラバの導入が複数の原子力発電所で進められている。この性能は既存試験にて確認されているものの、近年の報告によれば、事故時には、既存試験で確認された運転条件範囲を逸脱する可能性が示唆されている。また放射性物質の除去性能がベンチュリ管内の水-蒸気二相流挙動に大きく影響されると考えられているものの、実験的にベンチュリ管内の水-蒸気二相流挙動を確認した例は少ない。本研究では、ベンチュリスクラバ内の二相流挙動を明らかにするため、ベンチュリ管内の水-蒸気ならびに水-空気の二相流挙動可視化実験を実施した。その結果、ベンチュリ管の縮小部のガス流速が増加するにつれて、縮小部の圧力が増加することで、スクラビング水の供給量は減少し、最終的に停止することが確認された。また、ベンチュリ管内の二相流挙動を可視化したところ、実機のベンチュリスクラバで想定される水供給口からの噴霧は確認されず、水供給口下流以降に形成された液膜流からの断続的な噴霧が確認された。このようにベンチュリスクラバ内の二相流挙動は実機で想定される二相流挙動とは異なることが示唆された。

論文

実環境におけるベンチュリスクラバの除染性能に関する予測評価

堀口 直樹; 吉田 啓之; 上澤 伸一郎; 阿部 豊*

第22回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(USB Flash Drive), 4 Pages, 2017/06

ベンチュリスクラバは原子力発電所におけるフィルタ付ベントシステムの構成機器として導入されており、核分裂生成物を含む微小なエアロゾルを除去する役割がある。しかしながら、ベントシステムの運用時に想定されうる全ての圧力条件範囲において除染性能を予測する手法はない。そこで、本研究は、機構論的な流動解析コードをベースとした除染性能解析手法を構築し、これによって実環境で想定される流動及び除染性能に関する知見を得ることを目的とした。解析の結果、ベンチュリスクラバの入口圧力が下がるにつれ、ベンチュリスクラバ喉部での流入する気相の速度は抑制されること、自吸される液相速度は変化すること、除染係数は増減傾向となることがわかった。またエアロゾル径が大きくなるにつれ除染係数が増加することがわかった。

論文

Evaluation of neutron response of criticality accident alarm system detector to quasi-monoenergetic 24 keV neutrons

辻村 憲雄; 吉田 忠義; 八島 浩*

JPS Conference Proceedings (Internet), 11, p.050005_1 - 050005_6, 2016/11

The criticality accident alarm system (CAAS), recently developed and installed at the Tokai Reprocessing Plant of the Japan Atomic Energy Agency, consists of a plastic scintillator combined with a cadmium-lined polyethylene moderator and thereby responds both to neutrons and $$gamma$$ rays. To evaluate the neutron absorbed dose rate response of the CAAS detector, a 24 keV quasi-monoenergetic neutron irradiation experiment was performed at the B-1 facility of Kyoto University Research Reactor. The evaluated neutron response of the detector was confirmed to be in reasonably good agreement with the prior computer-predicted response.

論文

Development of evaluation method for hydraulic behavior in venturi scrubber for filtered venting

堀口 直樹; 吉田 啓之; 中尾 泰大*; 金子 暁子*; 阿部 豊*

Proceedings of 10th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-10) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2016/11

The filtered venting system is used to realize the venting of the high pressure contaminated gas from the PCV to the outside of the nuclear power plant with suppressing the release of the radioactive materials. To operate the filtered venting system effectively, it is important to evaluate the decontamination performance of this system. The Venturi scrubber is the main component of the systems, and decontamination performance is affected by the hydrodynamic behavior in the Venturi scrubber. In this study, to develop the decontamination performance evaluation method of the filtered venting system, numerical simulation method to predict hydrodynamic behavior in the Venturi scrubber has been developed. In this paper, experimental observation under adiabatic (air-water) condition was conducted, and a numerical simulation code with one-dimensional two-fluid model was developed based on experimental results. In addition, numerical results were validated by comparing with experimental results. As the results, it was confirmed that it has the capability to evaluate the parameters with following accuracy, superficial gas velocity with +30%, the static pressure in throat part with $$pm$$10%, superficial liquid velocity with $$pm$$80%, droplet diameter with $$pm$$30% and the droplet ratio with -50%.

論文

放射線によるモノづくりに携わって

玉田 正男

放射線化学(インターネット), (100), P. 16, 2015/10

放射線を駆使した研究開発とそのマネジメントに携わって、35年、捕集材による温泉水中のレアメタルの捕集は特にマスコミの注目を受け、数多くの新聞やNHKの「おはよう日本」などのテレビ報道で大きな反響を呼んだ。捕集実験は群馬県にある自然湧出量が日本一である草津温泉で行った。朝8時からの生放送では、6時から現地にスタンバイしたこともあった。また、モノマーを界面活性剤により水に安定に分散して行うエマルショングラフト重合の発案は、捕集材を作製するコストをいかに抑えるかという問題の解決に繋がり、半導体洗浄液中のppbレベルの金属除去フィルターやセシウム吸着材の技術移転の道を切り開くことができた。

論文

Beam deflection by plasma grid filter current in the negative-ion source for JT-60U neutral beam injection system

梅田 尚孝; 池田 佳隆; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 河合 視己人; 椛澤 稔; 小又 将夫; 藻垣 和彦; 大賀 徳道

Review of Scientific Instruments, 77(3), p.03A529_1 - 03A529_3, 2006/03

 被引用回数:6 パーセンタイル:34.02(Instruments & Instrumentation)

JT-60NBI用の負イオン源では、大面積で一様に負イオンを生成するためにプラズマ電極に数kAの電流を流してフィルター磁場を形成している。この電流によって、イオン源加速部とその下流で負イオンビームと電子ビームの軌道が曲げられる。この負イオンビーム及び電子ビームの軌道を実験及び計算で評価した。3.5mの位置で負イオンの単一ビームを計測したところ、PGフィルター電流を1kA増加させると7mmビームが変位することが明らかになった。また、2004年の長パルスの実験で、イオン源から$$sim$$1mの位置のビームラインが一部が溶融したが、これは100keV以上のエネルギーの電子が偏向され熱負荷となったことが明らかになった。

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